超高齢社会での老老介護の問題

2025年問題で、日本は類を見ない「超高齢社会」になると言われています。

ここで問題になってくるのは、やはり老老介護でしょう。体力的に余裕のある孫ではなく、たいていは子供が親の面倒をみる事になります。
介護をする際の体への負担は大きいものです。さらにそれがお年寄りにもなれば、体を持ち上げたり、体の向きを変えるときの腰への負担はもちろん、車いすを押すだけでも体には相当の負荷がかかります。さらに認知症ともなれば、徘徊などの問題も出てくるので、さらに介護者に負担がかかる事になります。常に目を光らせていなければならず、規則正しい生活を送る事さえも難しくなるかもしれません。睡眠も十分にとれない日々が続く事になる事も考えられます。

それならば施設に入れたり、ヘルパーを頼めば良いのではと思う方もいるかもしれませんが、やはり家族を他人任せにするのは気が引けると思う方もいる事は事実でしょう。

介護をする時間というのは、ほとんど毎日、終日になります。それを全て家の中で行う事になるので、必然的に閉鎖的な環境になってしまうものです。こうなると、もし認知症であった場合は、介護をする方はまともな会話をせずに1日を終える事になります。すると、だんだんとストレスが溜まっていき、介護者がうつ病になってしまうケースも少なくありません。結果、共倒れになってしまうという事も有り得ます。

今はまだ未来の事だと思うかもしれませんが、いずれやってくる未来である事は確実で、他人事では済まされない時代になりました。2025年問題は個人の問題ではなく、社会全体としての問題と受け止め、社会制度の根本を見直す必要があるでしょう。